野田地図『ロープ』

今日はシアターコクーンで野田地図の『ロープ』を観て来ました。野田さんのお芝居を観るのは今回が初めてでした。
宮沢りえさん、藤原竜也さん、渡辺えりこさん・・・と出演者がとっても豪華な舞台。皆さん存在感のある方ばかりで、私のお目当ての橋本じゅんさんが今回はわりと印象薄く感じてしまいました。役的にあまりはっきりしたキャラクターの役じゃなかったからかも知れません。渡辺えりこさんとか、かなり濃くて強烈でしたから(笑)。宇梶さんも出番は少なかったけどインパクトあったなあ。あと野田秀樹さん。すごく上手かった。私、動く野田さんを初めて見た気がする。こんな声なんだーと思いました。気の弱い、渡辺えりこさんのだんな役がとても上手かったです。気が弱いんだけど、なんかお腹ん中に持ってそうで(笑)印象強かったです。あとは主役の二人は、やはり存在感ありましたね。宮沢りえさんはテレビの演技とは印象が違ってて、意外でした。藤原くんはテレビや映画とあんまり印象変わらないかな。背が高くて細くて格好よかったです。舞台上で栄えますね。
野田さんのお芝居はセリフの言い回しが特徴あるなあと思いました。何か別の意味を含んでいるようなセリフが多くて、私には全てを理解する事が出来ないけど、全てが繋がっているのですよね。
レスリングの四角いロープの中での出来事は、ただの見せ物。自分たちとは無関係な世界。でもロープの中で起きていることは現実で、実際に血を流して傷ついている人がいる。ロープの中の人たちは観客たちから煽られ、大きな力に操られ、洗脳され、心を失っていく。戦争映画を観ているようでした。難しいことはよくわからないけど、コロボックルのことを考えました。忘れてはいけない何かをコロボックルが気づかせてくれるのかな。